中古マンション売却で失敗しない方法|失敗事例と成功事例を交えて解説コラム
古マンションを売却したい方の中には、「マンション売却で失敗したくない」と思っている方がいるでしょう。
失敗したいと思って売却される方はいないはず。大きな金額が動くからこそ、成功させたいと思う方が多いでしょう。
しかし、マンション売却は失敗事例が多いのが現実です。
そこで本記事では、中古マンション売却の失敗事例や成功例、中古マンション売却が失敗する原因を解説しています。
中古マンションの売却で失敗したくないと考えている方は、最後までぜひご覧ください。
マンション売却について
マンション売却とは、マンション所有者が不動産会社に依頼して売却する手続きのことです。
中古マンションを売却するとなると、3〜6ヶ月程かかります。
売却の流れは、以下の手順で行われるのが一般的です。
- 必要書類の準備
- マンション査定
- 付帯設備表と告知書の記載
- 媒介契約の締結
- 売却活動
- 売買契約の締結・引渡し
- 確定申告
中古マンション売却失敗事例
中古マンションの売却は、誰もが失敗したくないと思っているはずです。
しかし、どうしたら失敗するのかを理解していないと、失敗するリスクが高まってしまいます。
失敗するリスクを減らすためには、実際の失敗事例を知り、なぜ失敗するのかを理解しておくことが大切です。
事例1 : マンション売却を急いでしまう
マンションの売却を急ぐ場合、自分の設定した値段で売れないと、値下げしなければいけなくなってしまいます。
値下げで1番恐ろしいのは、売却で得た収益でローンが払いきれず、ローン残債を残してしまうことです。
ローン残債が残ると、中古マンションを売却できたにもかかわらず、ローンを払い続けなければなりません。
中古マンションの売却は3〜6ヶ月程かかるケースがほとんどなので、急がず気長に待ちましょう。
事例2 : 無理な値段設定にしている
無理な値段設定にしていると、買い手のニーズと合わず中古マンションの売却が失敗する恐れがあります。
マンションの売却目標額を高く設定すると、売れるまでに時間がかかり、築年数が経過してさらにマンションの価値が下がるのもデメリットです。
売れない間の管理費・修繕費もかかるため、理想の値段に固執せず、妥協できる最低ラインを決めておくといいでしょう。
場合によっては、損しないタイミングで値下げすることも大切です。
マンションには、立地条件が良かったり1部屋あたりが広かったり、付加価値が付くケースがあります。
付加価値のあるマンションは高く売れることが多いですが、大半のマンションには付加価値はありません。
事例3 : 不動産会社を適当に選んでいる
不動産会社を適当に選んでしまうと、マンション売買が得意でない不動産会社と契約してしまったり、早く安く売り叩かれたりしてしまいます。
不動産会社ごとに力を入れている分野が異なるため、中古マンションの売却を得意とする不動産会社を選ぶことが大切です。
中古マンションの売却が得意でない不動産会社を選んでしまうと、売却までに時間がかかり、機を逃して値下げを余儀なくされてしまうでしょう。
得意かどうかだけではなく、こちらの気持ちに寄り添ってくれるかもチェックしてみてください。
不動産会社にとってマンション売買は、仲介手数料により利益を上げる事業です。
不動産会社は中古マンションを短い期間で売りたいため、親身でない会社だとマンション所有者に値下げを要求し、早く売ろうとしてきます。
不動産会社とのやり取りでストレスが増えるようでは、精神的によくありません。
また、失敗するリスクを減らすためには、1社だけではなく複数の会社と契約するのがおすすめです。
複数社と契約していれば、失敗するリスクを下げ、より高く売れる確率を上げられます。
不動産会社を選ぶ際は、じっくり時間をかけて信用できる会社を探しましょう。
マンションの売却が失敗する原因
マンション売却が失敗する原因は、売却中だけではなく、売却するタイミングやマンションの状態にも大きく左右されます。
どのようなことに気をつければいいのか確認しましょう。
マンションの管理が不十分
マンションの壁や床が汚れていたり傷があったりすると、査定額が落ちてしまいます。
マンションの現状が魅力的ではない場合は、リフォームした方が結果的に高く売却ができるでしょう。
リフォームをするかどうか悩む方は、契約した不動産会社に査定を依頼し、リフォームするべきか否かを相談するのも一つの手です。
時期が悪い
中古マンションは、引越しシーズンの2〜3月、9月が最も売れる時期です。
売れる時期以外でマンションを売りに出そうとすると、希望金額で売れなかったり売れ残ってしまったり、マンション売却が失敗する原因となります。
マンションの売却は、不動産会社の決定からマンションの売り出しまで時間がかかるものです。
失敗するリスクを避けたい方は、掲載開始が2月〜3月、9月になるように早めに行動しましょう。
価格設定が悪い
マンションの売却価格には相場があります。
利益優先で高い値段設定にするとかえって損をしてしまうため、相場を調べて値段を設定しましょう。
築年数や立地条件が相場に大きく影響するため、マンション売却で掲げた目標額を達成できるタイミングや条件を確認しておくことをおすすめします。
税金を勘定に入れていない
中古マンションの売却を完了する際には、およそ売却額の12〜18%程の税金がかかります。
税金を考えずに中古マンションを売却してしまうと、予想外の出費で困ることになるでしょう。
仮に、不要になったマンションを売却して住宅ローンをまかなうのにギリギリの額で売れたとします。
この場合、売却額の12〜18%が税金として消えるため、結果として税金分を個人で負担しなければなりません。
自己負担額を減らすもしくはなくしたい方は、マンションを売りに出す前に、相場と残っている住宅ローン、かかる税金を勘定に入れてマンションの価格を設定することが大切です。
中古マンション売却の成功例
失敗事例を知っているだけでは、失敗するリスクを減らすことはできても、どうすれば成功できるかまではわかりません。
中古マンション売却を成功させるためには、成功例を知って取り入れることも大切です。
事例1 : 安く売りに出された時にマンションを購入していた例
不動産には、投資のような一面があります。
震災やパンデミックなどで経済が落ち込んだ時に買ったマンションは、通常の経済下で買った時に比べて安く買えるのが一般的です。
安く購入できたマンションは、マンションの築年数や状態にもよりますが、経済が回復した時に売却すると買った時と大差ない額で売却できる可能性があります。
中古マンション売却を成功させたい方は、売却時にどのような経済下でマンションを購入したのかリサーチしておくとより高く売却できるタイミングを知れるでしょう。
事例2 : 近隣のマンションよりもいい条件でマンションが売却できる例
近隣でマンションが売りに出されている場合、近隣よりも少し売却額を下げると短期間で売却でき、それなりの利益を出せます。
マンションのリフォーム、設備増設などをして付加価値をつけるのも、事前に売りに出されているマンションより高く売るコツの一つです。
エリア単位で他のマンションをリサーチしておくと、より高く売却できるようになります。
事例3 : マンション売却での目標が高すぎない例
マンション売却で利益を生み出せるのは、非常に稀なケースです。
基本的にはマンション売却で利益を得ようと思わずにマンション売却に挑むと、スムーズに進められるでしょう。
マンション売却を行う一般的なタイミングは、相続した時に残っている住宅ローンを払うためや、不要になり売却する時です。
基本的には、いらなくなって手放すためにマンション売却をする方が多いといわれています。
マンション売却を成功させるには、はなから利益を期待せず、相場より低くても住宅ローンを払いきることを目標にしましょう。
ローンを払いきることが目標の場合は、設定額を低めに設定し、早く売却することも重要です。
売却失敗を回避するためのポイントと対策
本章では、中古マンションの売却失敗を回避するためのポイントと対策を紹介します。
ポイントと対策が分かっていれば、より失敗のリスクを回避しやすくなるでしょう。
マンション売却のタイミングを大切にする
中古マンション売却の失敗を回避するために重要なのは、タイミングです。
タイミングを間違えるだけで、失敗するリスクが高まってしまいます。
中古マンションの売却で成功するために重要なタイミングは多数ありますが、必ず計らなくてはいけないタイミングがあります。
1番重要なのは、売りに出すタイミングです。
売却を成功させたいのであれば、売却時期が2〜3月、9月になるように不動産会社と契約しましょう。
売れるタイミングも重要です。付加価値がなく売却額の相場が残ったローンよりも低い場合、売却を始めても売却期間が長くなるだけで自己負担額がさらに大きくなるケースがあります。
マンションを売却してローンを返済したいのであれば、相場と築年数を考慮して現実的な金額を設定し、早めに売却しましょう。
実現可能な目標を設定する
マンションを売却する方には、「ローンを返済したい」「利益を得たい」などの目標があると思います。
しかし、実現可能な目標でないと、売却自体が難しくなるため、注意が必要です。
前述したように、中古マンション売却で利益を出すのは非常に困難だと考えられます。
高い目標を立ててしまうと余分な時間や費用がかかってしまうため、利益を出すのではなく損を少なくできる目標を立てましょう。
急いで利益を出そうとしない
早い売却を意識しすぎると、値下げを要求され、損をしてしまいます。
時間に余裕がなく結果を急ぐ場合は、現実的な目標を立て、早く売却できるタイミングで売りに出しましょう。とはいえ、あまり安い価格で売却してしまうと、不利益を被ることになってしまいます。
自身の考える最低価格まで下げるタイミングを測り、
売値はあらかじめ決めた範囲で変動させましょう。急ぐあまりに価格を下げ過ぎないようにすることが大切です。
不動産会社と密に連携する
不動産会社は、利益を得るために早い売却や値下げを要求してきます。
しかし、ご自身の利益を優先するのであれば、不動産会社の言いなりにならず、連携を図ることが大切です。
1社だけだと合わない場合に改善策を練れなくなるため、複数社を検討することをおすすめします。
不動産会社とこまめに連絡を取り合い、不動産会社ではなく、自分主体で売却を進めましょう。
まとめ
中古マンション売却において、重要なのは高く売却することよりも目標を果たすことです。
高く売却することに固執しすぎると、ランニングコストでかかり損をするでしょう。
利益を出したい時は、自分のマンションのあるエリアをリサーチし、値段設定を変えたり、付加価値をつけたりすることが重要です。